一期一会

 

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3月は別れと、新たな出会いの季節でもある。

卒業や転勤、それに伴う新天地への移動など人間社会は忙しい。

数年前に閑人となり静かな生活を送るわたしには

別れも出会いも縁遠いが身近な処では、まだある。

 

「シニア・ナビ」や「ミクシー」に、駄文を連ねるようになり

10年以上が経過している。

 

拙い文章が縁で様々な方との出会いがあった。

まさにネットでないと出会えない方ばかりである。

居住地、性別、職業、年代層、趣味嗜好など、ふだんの生活では

生きているあいだに縁を結ぶことなどできない人との

バーチャルな出会い。

 

現在は、「はてなブログ」での交流が活発である。

実際、何人かの方にお目にかかっており嬉しく思う。

 

地球の裏側に住む人とだって、簡単に話をすることが出来る時代だ。

 

シニア・ナビで最初に出会った女性との出会いも、忘れ難い。

彼女は名古屋在住で、波長が合うというのか恋人のように惹かれ

お互いの家を行き来し、夜を徹し語り合ったものである。

 

好奇心や向学心旺盛で溌剌として魅力的だった。

しかし、内面では誰しもそうだが憂いを抱えている。

好きで一緒になった再婚相手に別な人が出来たことだ。

これからの生活をどうするか、で選択を迫られていた。

 

今は、年賀状だけのおつきあいで、お互い生きていることの確認の

ようになっているが、ずっと今も心のなかにある。

姓が変わっていないところをみると平穏に

維持しているようで安心している。

 

ミクシーでは、似たような時期に関東在住の同年齢の方と親しくなっている。

彼女の暮らし向きは裕福で、身なりや生活ぶりからそのことが

察せられたが、同居する姑や近くに住む小姑との付き合いが

彼女を悩ませ、会うとそのことの聞き役に回っていたものである。

わたしもかつて似たようなことを経験していたから

惹き合うようになったとも言える。

 

東京出張の短い時間の合間を縫って、彼女とはよく会った。

印象深い。

ミクシーには数年前からパスワードなどから入れなくなり、

携帯やプロバイダーを変更したことから音信不通になってしまった。

今ごろ、どうされているだろうか、と思う。

 

他にも心に残る方との出会いは数多く経験している。

 

そのどれもが、「しあわせいっぱい!」というには、遠い。

わたしは、どちらかというと憂いを持つ人が好きだ。

たくさんの挫折や困難を乗り越えてきた人に魅力を感じる。

病も経験しないに越したことはないが、元気いっぱいな人より

共存しながら、悩みながら、生きている人に惹かれる。

 

還暦も過ぎると艱難辛苦のほうが多くなることは当然の理だが。

 

先頃の拙ブログのなかで、「常連さんがいないから寂しく感じる」と

コメントを下さった方がいて、その気持ちを有り難く思った。

確かに以前、シニア・ナビで熱くブログを行き来していた方との

交流は少なくなっている。

一度退会してからだから、その感は否めない。

 

しかし頻繁に交流しないまでも、会うと瞬時に、

こころが通じる人っているものである。

そのような間柄でいたいが、すべての方とそうであるとは言い難い。

難しいところだ。

 

諸行無常のごとく、物ごとは常に変化する。

人間関係にも同じようなことが言えるのではないか。

その時どきにおいて、つきあう人も変わってくるのは必定だ。

「今、このとき」の出会いを大切にしたいと思う。