毎週、水曜日は娘宅へ行くか、わが家で娘んちのギャング3兄弟を預かるか、している。
娘が夜、バレーボールの練習に行くためである。
彼らの「おとっつあん」は、飲食業を営んでいるので夜は、いない。
ばぁばの出番多しである。
いまのところ、ばぁばも元気でエネルギーもあるから喜び勇んで出かけている。
夏休みも終わったいま、今日も夕方から彼らの家へ出向むく。
「これ、持って帰る?」
孫守りの報酬に夕餉を賑やかに食し、娘の作ったお惣菜、煮物などを
みやげにもらって帰る、というパターンが続いている^^
まったく、娘は産んでおくものである。
どちらが親か、子どもかわからない。
先週は珍しく、8歳になったジュンペイがママの練習について行き
5歳が夕食後、歯も磨かず、ころんと寝てしまった。
本寝になったのか、なかなか起きてこない。
さぁ、2歳のソウスケと蜜月の時間である。
こんなことは、めったにない。
いつもは、にぃにとねぇねがヤクザまがいの派手なケンカをしたり、チビスケも
わけがわからないなりに加担したりと、大層賑やかなのだ。
静かな夜に、ばぁばと2歳は、仲むつまじく、くっついて過ごす。
ばぁばが大きな背もたれクッションを頭に敷き、床に寝そべると同じように寝そべる。
ウトウトして何だか重たいなぁと思うと、なんと!
ソウスケは、ばぁばのお腹の上に仰向けになり、大の字になっている!
まるで親亀のお腹に小亀が乗っかっているかのように。
お腹の上で戯れ、安心して遊ぶ。
3兄弟のなかで一番ばぁばを慕っているように感じる。
「おかち、ほちぃ~」
むっくり起き上がると、仏壇に供えてあるお菓子を指差し、ねだる。
単語ばかりだった2歳も、少しずつ長文のような言葉を発する。
「マンマンちゃんに頂きます~言うて、もらってきて」
ばぁばが言うと、嬉しそうに小さい手を合わせ、持ってくる。
ブルボンの丸い形をした、黒いクッキーの袋を開け、お皿にいれてやる。
神妙に正座してひと口食べると「ど~じょお~」と、ばぁばにも差し出してくれる。
ふむ、よく気がつくようにもなったのだ。
隣の部屋で洗濯物をたたみながら、なんか喉にくっつくなぁと思いながら
モグモグしていると・・・
「おいちぃ?ばぁばぁ?」
口のまわりを真っ黒にした2歳が、リビングから首を伸ばして訊いてくれる。
いつのまにか、相手を気遣う気持ちを言葉にできるようになっている。
ばぁばも同じように黒い歯を見せて「ありがとう、おいしいよ」と答える。
幼な子の成長は、早い。
2歳の可愛い口からほとばしる宝石のような、ひと言がばぁばには、いとおしい。
ママも、にぃにも、まだ帰って来ない。
ねぇねは、寝相も悪く布団の上で回転しながら運動会をしている。
静かな時間は、ソウスケとの蜜月のときだ。
悪くない。